地球上の東西の位置を表す角度が何なのかを知ることは、地図を読むときにもスマホの地図アプリを使うときにも、とても基本的で重要なポイントです。
学校では一度「経度」という言葉を聞いたことがあっても、どのように決められていて、緯度と組み合わさると何が分かるのかまでは意外と理解しきれていないかもしれません。
この記事では、地球上の東西の位置を表す角度である経度の意味から、緯度との関係、時差や地図アプリとのつながりまでを、ゆっくり順番に整理していきます。
地球上の東西の位置を表す角度を経度で理解する
最初のセクションでは、地球上の東西の位置を表す角度である経度の正体と、言葉の定義やしくみを基本から押さえていきます。
経度がどのような基準から測られていて、なぜ東経と西経という2つの表現があるのかを知ると、世界地図を見るときの感覚が一気に変わります。
経度の基本的な意味
経度とは、地球の中心から見たときに、ある地点が基準となる子午線から東西どれだけ回転した位置にあるかを角度で表したものです。
この角度は度という単位で表され、0度から東西に最大180度までの範囲で示されます。
経度0度の線を基準として、東側に位置する場所は東経、西側に位置する場所は西経と呼ばれます。
緯度との役割の違い
緯度は赤道を基準にした南北方向の角度であり、地球上の南北の位置を表すために使われます。
一方で経度は、本初子午線を基準とした東西方向の角度で、地球上の東西の位置を示すために使われます。
緯度と経度は直交する2本の軸のような関係で、この2つを組み合わせることで地球上の任意の場所を数値で一意に指定できます。
本初子午線と東経西経
経度0度の線は本初子午線と呼ばれ、イギリスのロンドン郊外にある旧グリニッジ天文台を通る子午線が国際的な基準として採用されています。
本初子午線より東側の経度は東経と呼ばれ、0度より大きく180度までの数値で表されます。
本初子午線より西側の経度は西経と呼ばれ、同じく0度から180度までの数値で表されます。
経線と地図上の縦の線
同じ経度を持つ地点を結んだ線を経線と呼び、世界地図や地球儀では縦方向に描かれている線がこれにあたります。
経線はすべて北極と南極を結ぶ大円であり、地球上を縦方向に区切るように並んでいます。
地図の下部や上部には経度の数値が表示されていることが多く、縦線と組み合わせて読むことで地点のおおよその経度を知ることができます。
経度と地球一周360度の関係
地球を一周すると360度になるという角度の考え方に合わせて、経度は0度から東西にそれぞれ180度に区切られています。
本初子午線から東に180度進んだ線と西に180度進んだ線は同じ位置を通るため、東経180度と西経180度は同じ線を指します。
この東経と西経の区切り方によって、地球全体を東半球と西半球に分けて考えることもできます。
角度としての経度の測り方
経度は、ある地点を通る子午線と本初子午線が地球の中心で成す角度によって定義されます。
天文学的には、星の観測や太陽の南中時刻の違いを使って、この角度の差を測定する方法が発達してきました。
現代では、人工衛星からの信号を利用するGPSによって、経度を非常に高い精度で瞬時に求めることができます。
緯度経度の座標で位置を示す仕組み
次のセクションでは、緯度と経度を組み合わせた座標がどのように地球上の位置を表現しているのか、その読み方やイメージを整理していきます。
地図やGPSの数値表示の意味が分かると、身の回りの場所の位置関係をより立体的にとらえられるようになります。
経線と緯線のイメージ
世界地図や地球儀に描かれている縦の線は経線、横の線は緯線と呼ばれ、それぞれ経度と緯度を表しています。
経線は必ず北極と南極を結ぶ線で、緯線は赤道と平行にぐるりと地球を一周する形で描かれています。
縦横に並んだ経線と緯線の交点が、緯度と経度の組み合わせを視覚的に示す目印になります。
緯度経度の数字の読み方
緯度経度は、度分秒という60進法の単位か、度だけの10進法のどちらかで表されるのが一般的です。
度分秒表記では、1度を60分、1分を60秒に分けて、より細かい位置を示すことができます。
10進法表記では、小数点以下の桁数を増やすことで、同じように高い精度で位置を指定できます。
| 表記形式 | 度分秒表記 |
|---|---|
| 例 | 東経135度30分0秒 |
| 別の書き方 | 東経135.5度 |
| 特徴 | 地図帳や測量図でよく使われる形式 |
住所との対応の考え方
緯度と経度の組み合わせは、住所に相当する位置情報の「数値版」のような役割を果たします。
住所は国や自治体によって表記ルールが異なりますが、緯度経度は世界共通のルールで場所を示せるのが大きな利点です。
地図サービスやナビゲーションシステムでは、内部的に住所を緯度経度に変換して処理しているケースが多くあります。
緯度経度が役立つ場面
緯度経度は、日常生活から専門分野までさまざまな場面で活用されています。
利用シーンをイメージしておくと、緯度や経度の数値に触れたときに「何のための情報か」が分かりやすくなります。
- カーナビやスマホナビの現在地表示
- 登山やアウトドアでの位置確認
- 航空機や船舶の運航管理
- 地震や台風の発生位置の表示
- 写真に記録される撮影場所の情報
経度起点の時差の考え方
ここからは、経度が時間との関係でどのように使われているのかを整理し、時差の考え方と結びつけて見ていきます。
世界時計や時差一覧表の背景には、経度と地球の自転に基づく明確なルールが存在しています。
地球の自転と昼夜の移り変わり
地球は約24時間で自転しており、その結果として同じ地点でも時間とともに太陽の見える位置が変化します。
太陽がいちばん高く昇るタイミングを基準にすると、場所によって正午の瞬間がわずかにずれていきます。
このずれを整理して標準化したものが、国ごとの標準時やタイムゾーンです。
経度差と時差の目安
地球が360度を回転するのに約24時間かかるため、経度15度の差はおよそ1時間の時差に相当します。
経度の差から時差の目安をつかんでおくと、世界の都市どうしの時間関係をイメージしやすくなります。
実際の標準時は政治的な理由などで必ずしも15度きっちりではありませんが、考え方の基本は経度にあります。
| 経度差 | 約15度 |
|---|---|
| 時差の目安 | 約1時間 |
| 経度30度の差 | 約2時間の時差 |
| 経度90度の差 | 約6時間の時差 |
世界の都市の時刻をイメージする
世界地図に経度の線を重ねて見ると、日本とヨーロッパやアメリカの都市との時差を直感的に理解しやすくなります。
日本付近はおおよそ東経135度前後、ヨーロッパの多くの都市は東経0度から15度付近、アメリカ東海岸は西経70度付近に位置しています。
これらの経度の位置関係を頭に入れておくと、時差一覧表を見なくても、おおよその時間差を予測しやすくなります。
- 日本とヨーロッパ西部の時差のイメージ
- 日本とアメリカ東海岸の時差のイメージ
- 日本とオセアニアの時差のイメージ
- 経度が近い国どうしの似た時刻
経度を地図やGPSで調べる方法
次のセクションでは、スマホやパソコンで実際に経度を確認する方法を整理し、自分の現在地や気になる場所の東西の位置を具体的な数値で把握するコツを紹介します。
操作手順を知っておくと、旅行の計画や学習、位置情報を扱う仕事などで役立てやすくなります。
スマホ地図アプリで経度を知る
多くのスマホ用地図アプリでは、地図上の任意の地点を長押しすることで、その場所の緯度と経度を表示できます。
表示された数値は、通常は緯度と経度の順で、度の後ろに小数点がついた10進法で示されます。
現在地アイコンをタップしたり、ピンを立てたりして経度を確認し、必要であれば別のアプリやメモ帳にコピーして保存すると便利です。
- 地図アプリを開く
- 調べたい場所を画面中央に表示する
- 地点を長押ししてピンを立てる
- 表示された緯度経度の数値を確認する
- 必要に応じてコピーして保存する
パソコンのオンライン地図サービス
パソコンのブラウザから利用できるオンライン地図サービスでも、地図上を右クリックするなどの操作で緯度経度を表示できることが多くあります。
サービスによっては、検索バーに緯度経度の数値を直接入力し、指定した位置の地図を表示することも可能です。
仕事で位置情報を扱う場合は、緯度経度の形式の違いに対応できるよう、表示方法や入力方法を事前に確認しておくと安心です。
経度情報をメモするときのコツ
経度をメモしたり共有したりするときには、表記形式をそろえておくと誤解が生まれにくくなります。
たとえば、度分秒表記と10進法表記が混在していると、桁数の違いから読み間違えや入力ミスにつながりやすくなります。
緯度と経度の順番も、一般的な「緯度, 経度」の順で統一しておくと、サービス間の連携がスムーズになります。
| 推奨する順番 | 緯度 → 経度 |
|---|---|
| 推奨する形式 | 10進法表記 |
| 共有時のポイント | 桁数を省略しすぎない |
| 注意点 | 度分秒と10進法を混在させない |
経度に関するトリビアや歴史
最後のテーマでは、経度がどのような歴史的経緯で決められてきたのかや、日付変更線との関係など、少し雑学的な話題も交えながら深掘りしていきます。
背景にあるストーリーを知ることで、地球上の東西の位置を表す角度としての経度が、より身近で面白いテーマに感じられるはずです。
本初子午線がロンドンを通る理由
本初子午線をどこに置くかは、歴史的には各国が自国の天文台を基準として主張していた時代がありました。
その後、国際会議の場でグリニッジ子午線を経度0度とすることが決められ、現在の本初子午線として広く使われるようになりました。
当時の航海や地図作成において、イギリスが重要な役割を担っていたことも、この選択に影響したと考えられています。
経度と日付変更線の関係
東経180度と西経180度が重なる付近には、日付が一日進んだり戻ったりする日付変更線が設定されています。
日付変更線は、経度180度の線をおおまかな基準としつつも、国境や島々をまたいで混乱が起きないように、海上で折れ曲がるように引かれています。
このしくみによって、世界中で時間と日付を整合的に扱えるようになっており、経度は時間軸の管理にも深く関わっています。
経度測定の歴史と技術の発展
かつては、海の上で正確な経度を知ることは非常に難しく、船の位置を誤る原因にもなっていました。
精度の高い航海用時計が開発されることで、出港地の時刻と現在の太陽の位置を比較し、経度をより正確に求められるようになりました。
現在では、人工衛星と高精度な時計技術を組み合わせたシステムによって、経度は日常的に誰でも利用できる情報になっています。
経度の理解を日常に生かすポイント
地球上の東西の位置を表す角度である経度を理解しておくと、世界地図を眺める時間や、海外とのやり取り、旅行の計画などがぐっと立体的に感じられるようになります。
緯度と経度という二つの座標のうち、経度は特に時差や日付変更線との結びつきが強く、時間感覚と空間感覚をつなげて考えるための軸として機能します。
スマホやパソコンの地図アプリで実際に経度を確認しながら、自分が今どのあたりの角度にいるのかを意識してみると、地球上での自分の位置がより具体的にイメージできるようになるでしょう。

